お客さまが抱えていた課題
AS400の開発を担当しているチームが高齢化しており、定年退職を考慮するとシステム仕様を把握しているメンバーがいなくなるというリスクが存在し、その回避を図る必要があった。
また、当時時点においても保守・運用に必要となるAS400技術者が外部の協力会社メンバーを含めて不足しており、継続的なシステム維持が困難になっていた。
移行後のシステム要件面において、Javaシステム化させることによるパフォーマンス劣化が想定されるため、コード変換のみならずパフォーマンス改善ノウハウを保有するベンダーの選定に苦慮していた。
パクテラの支援内容・成果
コードコンバージョンに先立ち、現行資産の解析による移行対象資産の棚卸しを行うことにより、当初予定のコード量を2/3に絞り込んだ上で、プログラム経路の分析やDBアクセスのCRUD分類などにより、移行難易度や問題点などの事前抽出を実施し、安全なプロジェクトスケジュール及び体制を確定させた。
移行フェーズにおいては、パクテラが開発したRPG/CLからJavaへの変換ツールにより、全ての変換ロジックをルール化/パターン化し、元のRPG/CLソースコードと変換後のJavaソースコードを完全に対比させることにより、ブラックBOXを排除した可視化を実現した。ただし、CLに関しては未対応命令も多く存在していたため、オフショアチームと連携しながら開発プロセス標準化によるコスト削減を追求した。
自動コンバージョンレートの観点では、多くの変換プロジェクトでの経験で蓄積された変換パターンを全てルール化/部品化させているため、特にRPGにおいては95%以上の自動変換率を達成。
最終的な課題となっていたコード変換後のパフォーマンス改善施策においては、必要度に応じた対応パターンを準備し、SQLチューニングから共通アクセスメソッド化対応、ロジック並列化処理対応まで、保有ノウハウを駆使した対応作業を実施することにより、要求レスポンスの達成を実現した。